宇宙人は何のメタファーなのか?

マックス号応答せよ
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怪獣は台風、地震などの大自然のメタファー!?

怪獣映画やウルトラシリーズなどの特撮番組に登場する怪獣は大自然のメタファー(=隠喩)であるとよく言われてきました。

この場合の大自然とは主に地震、台風などの災害のことであり、「大自然のメタファー」とは「地震や台風などの脅威を投影された異形の者」と言い換えてもよいのかもしれません。

たしかにネロンガ、ガボラ、ペスター、ケムラーなどの『ウルトラマン』に登場した怪獣たちの多くは地震や台風などの災害を具象化したような存在でした。

そして、『帰ってきたウルトラマン』にはシーモンス、シーゴラスという津波や竜巻を起こす怪獣、バリケーンという台風を発生させる怪獣までが登場しました。

では……怪獣が大自然のメタファーなのだとしたら、『ウルトラセブン』に登場した宇宙人たちは、いったい何のメタファーだったのでしょうか?

宇宙人には傲慢な者も裏切る者も復讐に固執する者もいた

『傲慢な侵略者たち』のページにも書かせていただきましたが、『ウルトラセブン』には地球人のことを見下した鼻もちならない傲慢な宇宙人たちが数多く登場しました。

「人類なんて我々から見れば昆虫のようなものだ」と言っていたクール星人、「全宇宙の征服者」と自称するビラ世人、自分たち以外の知的生命の存在を許せずに「宇宙の帝王」と自称するバド星人、勝手に北極を自分たちの領土にしたつもりになっていたカナン星人などなどです。

そして、アイロス星人やペダン星人のように約束を破り、人を裏切る者もいましたし、執念深く復讐に固執するザンパ星人もいました。

傲慢で、時に人を裏切り、時に執念深く復讐に固執する……それって、人間そのものですよね。

『ウルトラセブン』に登場する宇宙人たちは人間のメタファーだったのか!?

では、『ウルトラセブン』に登場した宇宙人たちは人間のメタファー(=隠喩)だったのでしょうか?

そのように思いながら観ると

●宝石を手に入れようとする感覚で地球を手に入れようとしていたピット星人

●脱獄囚そのものだったキュラソ星人(囚人303号)

などの姿は、人間そのものにしか見えなくなってきますし、自分の死を全く恐れないゴドラ星人は、完全にマインドコントロールをされた危険な集団の構成員にしか見えなくなってきます。

やはり『ウルトラセブン』に登場する宇宙人たちは人間のメタファー(=隠喩)であり、人間そのものだったのかもしれませんね。

【2018年1月13日】

続けて侵略者19『第四惑星はもう地球を狙っていないのか?』のページをご覧ください

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