地球人的な宇宙人ダン・宇宙人的な地球人ハヤタ

S.H.フィギュアーツ ウルトラセブン モロボシ・ダン 約150mm PVC&ABS製 塗装済み可動フィギュア
S.H.フィギュアーツ ウルトラセブン モロボシ・ダン 約150mm PVC&ABS製 塗装済み可動フィギュア

by Amazon

ダンは宇宙人だが地球人的だった

地球に留まり活躍したウルトラ戦士は地球上にずっと本来の姿のまま留まることはできませんから必ず地球人と一体化するか地球人の姿に変身するかしていました。

改めて言うまでもないと思いますが、ウルトラセブンは地球人と一体化はせずに地球人の姿に変身していた方のクチで、地球にやって来たばかりの頃に自分の命を犠牲にして仲間を救おうとした勇気ある青年・薩摩次郎の姿と魂をモデルにしてモロボシ・ダンの姿になりました。

ですからダンは、地球人の姿はしていても純粋な宇宙人だったはずですが……そのわりには妙に人間くさい(=地球人っぽい)ところがありました。

●第4話『マックス号応答せよ』でのマックス号を見た時のテンションの上げ方

●第6話『ダーク・ゾーン』でのペガッサ市に危険を通告し、市民に脱出を促す任務を知った時の喜び方

●第15話『ウルトラ警備隊西へ 後編』でのペダン星人と事態を平和的に解決する約束を取り付けた時の喜びよう、そして、その約束を破られた時の怒りよう

などは地球人以上に人間くさかったとも言えます。

そして、第28話『700キロを突っ走れ!!』での映画館や遊園地でのアンヌとのデートの時のはしゃぎっぷりも地球人以上に人間くさいというか、いかにも素朴な青年っぽかったです。

ダンとは対照的に地球人なのに宇宙人的だったハヤタ

そんなダンとは対照的に地球人のはずなのに妙に宇宙人的だったのが『ウルトラマン』のハヤタです。

ウルトラマンは自分のミスで死なせてしまった地球人ハヤタと一体化し、地球に留まることにしたわけですから、ハヤタはウルトラマンと一体化していたとはいえ紛れもなく地球人でした。

(ウルトラマンは『ウルトラマン』第39話(最終回)『さらばウルトラマン』でハヤタと分離していますから『帰ってきたウルトラマン』以降に登場するウルトラマンの人間体=ハヤタは、ウルトラマンがハヤタの姿に変身しているものですが……ここでいうハヤタは『ウルトラマン』でのウルトラマンと一体化したハヤタのことです)

ハヤタは、けっして冷たい男ではないのですが、超然とした感じであまり人間くささを感じさせない男でした。

『ウルトラマン』第32話『果てしなき逆襲』で科学特捜隊インド支部から来たパティ隊員をエスコートする役割を得るためにクジ引きでインチキをしたり、第34話『空の贈り物』でベーターカプセルと間違えスプーンを掲げてしまったりといった人間くさいところを見せてくれたこともあるにはあったのですが……それでもハヤタは苦悩したり、悩んだりといったところをあまり見せない超然とした感じの男でした。

宇宙人であるダンが地球人的で地球人であるハヤタが宇宙人的だった理由

ダンが宇宙人なのに地球人的だったのは、元々ウルトラセブンが地球人的なメンタルの持ち主だったためとも考えられますが、セブンが地球人の姿に変身する際に薩摩次郎の姿だけではなく魂をモデルにしたためでもあったとも考えられます。

もっとも、M78星雲光の国の住人たちの精神構造が地球人のそれとそれほど差異のないものだとしたら、ダンが実に人間くさく地球人的だったことは 全く特別なことではないのかもしれませんが。

そして、ハヤタが地球人なのに宇宙人的だったのは、科学特捜隊のエリート隊員だったハヤタが元々宇宙人的なメンタルの持ち主だったためとも考えられますし、ハヤタと一体化したウルトラマンの意識が強く作用していたためとも考えられます。

また、『ウルトラマン』第39話(最終回)『さらばウルトラマン』でウルトラマンと分離したハヤタがウルトラマンと一体化していた間の記憶を有していなかったことからウルトラマンと一体化している間、ハヤタの姿でいる時も、その意識はウルトラマンのものになっていったのではないかとも推察できます。

【2017年12月14日】

続けて モロボシ・ダン12『セブンは薩摩次郎をモデルにダンになったから地球を守った!?』のページをご覧ください

※当サイトの内容の無断転載・無断使用を固く禁じます


このページのトップへ

トップページへ