クラタ隊長はマナベ参謀にV3に左遷させられていた!?

V3から来た男
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忘れ得ぬ名キャラクター クラタ隊長

南廣さん演じる宇宙ステーションV3クラタ隊長といえば『ウルトラセブン』ファンにとっては忘れられない名キャラクターですよね。

その登場は『V3から来た男』『月世界の戦慄』『史上最大の侵略 前編』『史上最大の侵略 後編』の4話だけですが(前後編の『史上最大の侵略』を1回と数えれば登場は3回だけとも言えますね)実に印象深く味のあるキャラクターでした。

それまで地球防衛軍内でダンに対して高圧的・批判的な態度をとる者などほぼ皆無であっただけに『史上最大の侵略』で前後編にわたってダンに対して高圧的・批判的な態度をとり続けたクラタが強烈な印象となって残ったのでしょうね。

もちろんキャラクター=クラタの魅力は、それだけで語れてしまうものなどではありませんが。

アウトロー・クラタはマナベ参謀から左遷されていた

『V3から来た男』『月世界の戦慄』の脚本を執筆された市川森一さんはクラタのことを左遷させられてV3の所属になった男と設定されていたようです。

そして、クラタをV3に左遷したのは、マナベ参謀と設定されていたようですが……マナベ参謀といえば『V3から来た男』で「キリヤマを守ってもらいたい」と言ってクラタにウルトラホーク発着場のカギを渡した人物に他なりません。

あの場面でカギを渡したマナベと渡されたクラタの間に実はそんな過去があったとは……実に意外でした。

マナベ参謀はなぜクラタを左旋しなければならなかったのか?

マナベ参謀は『散歩する惑星』では基地を守るためにはフルハシ、アマギ、ダンの3隊員を犠牲にするという非情とも言える決断をしたこともあります。

しかし、『V3から来た男』で「キリヤマを守ってもらいたい」と言いながらクラタにウルトラホーク発着場のカギを渡し、『明日を捜せ』では休暇をとって明日を捜しに行こうとしているキリヤマに自分の拳銃を貸し与えるなどマナベは基本的には部下を大切にする尊敬に値する参謀だっただろうと思います。

そんなマナベでも左遷させることを決断しなければならないような何かをクラタはきっとしでかしてしまったんでしょうね。

敵を深追いしすぎて部下を何人も死なせてしまい、その責任をとらされたとか……そんなところだったのではないでしょうか。

もしも、そうだとすれば左遷させられたクラタは、自分の左遷を決定したマナベのことを恨んでなどはいなかったのではないかと思います。


※参考資料 洋泉社MOOK『別冊映画秘宝 ウルトラセブン研究読本』

【2018年2月16日】

続けて 地球防衛軍とウルトラ警備隊16 『『アンドロイド0指令』でソガはダンに殴られた事を憶えてない?』のページをご覧ください

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