第37話 盗まれたウルトラ・アイ

盗まれたウルトラ・アイ
盗まれたウルトラ・アイ

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ストーリー

未確認飛行物体の襲来が疑われた場所の近くでフルハシとアマギはダンプカーを奪われて倒れていた男を見つけた。

ダンは若い女の運転するダンプカーを止めようとするが失敗し、円盤に襲われ、意識朦朧としている内にダンプカーを運転していた少女にウルトラアイを盗まれてしまう。

マゼラン星に向けて繰り返し送信される「迎えはまだか」という電波の発信源を突き止め、スナックノアへ乗り込んだウルトラ警備隊は、電波の発信機となっていたリズムボックスを押収した。

押収したリズムボックスに入った返信によってマゼラン星から発射された恒星間弾道弾が地球に迫っていること、そして、少女がマゼラン星に見捨てられた事をウルトラ警備隊は知る。

恒星間弾道弾を迎撃するため、ウルトラ警備隊の隊員たちはウルトラホーク1号2号で宇宙へ飛び立ったが、ダンはウルトラアイを取り返すために少女の元に向かった。

ダンが、自分の星に見捨てられた事を少女に教え、地球で一緒に生きようと話すと、少女は奪っていたウルトラアイをダンに装着させた。

ウルトラセブンは宇宙へ飛び、ウルトラホーク1号、2号が撃墜できずにいた恒星間弾道弾の中に乗り込み、軌道を変えることに成功する。

地球に戻ったダンは、少女が身に着けていたブローチを見つけ、自分の星に見捨てられた彼女が自らの命を絶ったことを悟った。

ウルトラセブン 第37話『盗まれたウルトラ・アイ』の謎

スナックノアでダンを襲った者たちとマヤの関係は?

恒星間弾道弾が迫る中、ウルトラアイを取り返すために少女(マゼラン星人マヤ)がいるスナックノアに行ったダンは、ニセモノのウルトラアイを着けた男女(少なくとも十数名)に囲まれ、襲われて一時的に気を失っています。

このダンを襲った男女について、『盗まれたウルトラ・アイ』作品中では明確な説明はなされていませんでしたが、彼らはいったい何者で、なぜダンのことを襲ったのでしょう?

マヤには地球人を催眠状態にして操る術を修得していて、あの男女を意のままに操っていたのでしょうか?

マゼラン星の円盤はウルトラアイを奪ったマヤをすぐに乗せる事は容易にできたはずだが…

マヤがダンからウルトラアイを奪った後、円盤が彼女を乗せて地球から去ることは容易にできたはずです。

そうしていれば、マゼラン星は、「侵略する価値もない狂った星=地球」を破壊する事ができていたはずですが……簡単に円盤に乗せる事ができたマヤを地球に残し、迎えを送りもしなかったために地球を破壊することに失敗してしまったわけですよね。

ウルトラセブン 第37話『盗まれたウルトラ・アイ』の謎への推察

マヤが操っていた可能性も高いが、スナックノアに乱入したウルトラ警備隊に対し腹を立てていて仕返しをしたという可能性もある

マヤは地球製のダンプカーの運転も銃器の扱いも見事にこなしていたくらいですから、地球人を催眠状態にして操る術を修得していたとしても特に不思議ではないと思います。

したがって、ニセウルトラアイを着け、ダンを襲った男女は、マヤに催眠状態にされて操られていた可能性が高いのではないかと思います。

しかし、電波の発信機となっていたリズムボックスを押収した際にフルハシ、アマギ、ソガはウルトラ警備隊の制服を着てスナックノアに乗り込み、いきなり発砲して踊っていた男女を威嚇していました。

ですから、自分たちに不快な思いをさせたウルトラ警備隊に対し、怒りを覚えていた男女が、マヤに「きっとウルトラ警備隊の隊員がまたここに乗り込んでくるはずだから みんなで痛めつけてやって」とでも唆されて、それに乗ってしまったという事も十分に考えられるのではないかと思います。

その場合、彼らは全く意味を理解せずにニセモノのウルトラアイを着けていたということに当然なるでしょう。

マゼラン星人たちは捨て駒にしてもマヤが最後まで任務を全うするはずだと高を括っていたのか?

マゼラン星ではウルトラセブンの手強さを把握していたからこそウルトラアイを奪うことによってダンをセブンに変身できないようにしようとしたのでしょう。

その特殊任務のために送り込んだ工作員がマヤ一人だったわけですから、マヤは優秀で有能な工作員として評価されていたに違いありません。

そして、優秀な工作員であるマヤならば、たとえ捨て駒にしても最後まで任務を全うするはずだと、マゼラン星人たちは高を括っていたのではないでしょうか。

ウルトラアイを奪った後のマヤを円盤に乗せようと思えば乗せられたはずなのにそれをしなかったのは、おそらくそのためでしょう。

ウルトラセブン 第37話『盗まれたウルトラ・アイ』の研究ポイント

マヤが自分を消滅させるのに使ったジュークボックスのボタンはアルファベットの「I」が抜けており、この事を「愛がない」「I(私)を消す」「ウルトラアイがない」などの意味が込められているのではないかと深読みされているマニアの方がたくさんいます。

しかし……私も知らなかったのですが、ジュークボックスでは数字の「1」「0」と間違いやすいアルファベットの「I」「O」のボタンがないのが普通らしいですね。

【2017年9月19日】

続けて各話研究 第38話『勇気ある戦い』のページをご覧ください

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