ウルトラセブンの謎を徹底的に考察・研究 第43話『第四惑星の悪夢』を解き明かす
ウルトラセブン考察・研究 各話研究43
第43話 第四惑星の悪夢
第四惑星の悪夢
by Amazon
ストーリー
地球防衛軍が完成させた全自動の長距離用宇宙ロケット＝スコーピオン号のテストパイロットにダンとソガが選ばれた。
スコーピオン号発進後、運転を機械に任せてダンとソガは20日間の眠りに入った。だが、二人が眠った後、スコーピオン号は予定のコースを外れてしまう。
ダンとソガが眠りから目覚めた時、スコーピオン号は惑星に着陸していた。景色や建物などの様子からして、そこは地球の日本としか思えない。
しかし、それにしては様子がおかしい。軍人のような奇妙な警察に逮捕されたダンとソガは、惑星の指導者＝長官のところに連行される。
地球にソックリなその惑星は、人間にソックリなロボットたちが人間を支配している第四惑星で、スコーピオン号は第四惑星の優れた科学技術によって誘導されたのだという。そして、第四惑星は地球を植民地にして地球人を自分たちのエネルギー（労働力）とするつもりだったのだ。
ダンとソガは隙を見て逃亡するが、彼らに手を貸した長官の秘書アリーたちが捕まり、処刑される事になってしまった。
アリーたちの処刑を阻止しようとしたダンとソガだったが……敵の銃撃に遭い、ソガは負傷してしまう。
ダンはウルトラセブンに変身し、第四惑星の主要施設、出撃予定だった地球侵略用のロケット、既に地球に向けて飛び立っていたロケットを次々に破壊していった。
スコーピオン号で地球に帰還したダンとソガは悪夢のような第四惑星での体験を語るが、眠っている間に夢でも見ていたのだろうと誰も二人の話を本気にしなかった。
ウルトラセブン 第43話『第四惑星の悪夢』の謎
第四惑星やロボット長官は実在したのか？ それともダンとソガは長い眠りの間に悪夢を見たのか？
『第四惑星の悪夢』でのダンとソガが第四惑星での体験した事は、はたして現実だったのでしょうか？
それとも、ダンとソガは、長い眠りの間に現実と区別するのが困難なほどの非常にリアルな同じ悪夢を見ていたのでしょうか？
スコーピオン号は予定のコースを外れ、そのまま遭難するかと心配されたのにテストは成功って……なぜ？
テストパイロットであったダンとソガが地球に帰還した後、スコーピオン号によるテストは成功したという事になり、地球防衛軍は全機関を電子計算機システムに切り替えていく事になったようでした。
しかし……ダンとソガの第四惑星での体験が現実であったとしてもなかったとしても、スコーピオン号が予定のコースを外れた事は紛れもない事実だったはずです。
それでもスコーピオン号によるテストが成功した事にされてしまっていたのは、いったいなぜなのでしょうか？
ウルトラセブン 第43話『第四惑星の悪夢』の謎への推察
銃撃されたはずのソガが地球に帰還した時には負傷していなかったくらいだから、やはり二人は悪夢を見ていたのか!?
愛四惑星は地球とは異なる惑星であるはずなのに
●ロボットや人間が話す言葉も表示物も読み書きしている言葉も全て地球の言語（日本語）（アリーがダンのヘルメットに入れた紙に書かれていたのは「あなたたちも殺される 地球が危い」※原文ママ という日本語だった）
●建物も赤電話もテレビカメラも銃器も自動車も地球のモノと見分けがつかない
など地球とは別の惑星だとは信じられないコトだらけでした。
そして、第四惑星で銃撃されて負傷したはずのソガでしたが、地球帰還時には、その痕跡が全く認められませんでした。
やはり第四惑星での悪夢のような出来事はダンとソガが眠っている間に見た悪夢だったのではないでしょうか？
もしも、そうだとすれば、今度はなぜダンとソガがなぜ同じ悪夢を見たのかが不思議になってはきますが……。
スコーピオン号が帰還さえすればテストは成功だったのか!?
スコーピオン号が予定されていた軌道から外れた事は確かに間違いありませんが、それでも地球に帰還を果たしてはいました。
その事によってテストは概ね成功という事になってしまったのでしょうか？
地球防衛軍内部に電子計算機システムへの切り替えを推進したい勢力がいて、そのために強引にスコーピオン号によるテストを「成功」としてしまったなどという事も考えられそうですね。
ウルトラセブン 第43話『第四惑星の悪夢』の研究ポイント
第四惑星と地球の間の120億万キロという距離
『第四惑星の悪夢』の中でロボット長官は地球と第四惑星の間の距離を「120億万キロ」と言っていました。
もちろん「億万」などという単位はありませんが
●地球から火星までの距離が7800万～３億7800万キロ
●地球から海王星までの距離が44億～47億キロ
ですから……第四惑星は、海王星の２万倍以上遠くにあるという事になるんでしょうね。
「120億万キロ」が120億キロの１万倍の「120兆キロ」のことだとすると１光年が約９兆4600億キロですから、12光年以上になります。
スコーピオン号は光速の何十倍ものスピードが出る「超高速」ならぬ「超光速」ロケットだったのでしょうかね。
ちなみにウルトラホーク２号の宇宙での最高速度が光速の２％ですから……ウルトラホーク２号で第四惑星まで行こうとしたら600年以上かかる事になります。
ロボット長官役の成瀬昌彦氏と警察官（上官）役の森塚敏氏
ロボット長官を演じた成瀬昌彦氏が第29話『ひとりぼっちの地球人』でプロテ星人=仁和教授を、そして『帰ってきたウルトラマン』の第37話『ウルトラマン夕陽に死す』・第38話『ウルトラの星光る時』でナックル星人=宇宙電波研究所長を演じている事は、おそらく皆さんご存知でしょう。
では……常に口から独特の音をさせていた警察官（上官）を演じた森塚敏氏が『ウルトラマン』第36話で岩本博士（この話以外では平田昭彦氏が演じている）を、そして『スケバン刑事Ⅱ 少女鉄仮面伝説』で信楽老を演じていた事はご存知だったでしょうか。
なお成瀬氏、森塚氏のお二人は劇団青年座の結成メンバーです。
このページの記事と関連性が大きい
のページも是非ご覧ください
続けて 各話研究 第44話『恐怖の超猿人』のページをご覧ください
※当サイトの内容の無断転載・無断使用を固く禁じます
ＲＳＳ
