第44話 恐怖の超猿人

恐怖の超猿人
恐怖の超猿人

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ストーリー

パトロール中の警察官二人が惨殺された。犯行がゴリラ並みの怪力やジャンプ力を持つ何者かによって行われていたが、現場に残された犯行者の血液は人間のものだった。ゴリラとも人間ともつかぬ何者かが起こした怪事件の操作はウルトラ警備隊が行うことになった。

アンヌの知り合いの真山博士のいるモンキーランドにダンとアンヌは訪れるが、そこで働く大男こそが、ゴリラのような姿になり、警察官を惨殺した犯行者だった。

ダンは、博士の助手の様子や怪しい大男、そしてゴールデンライオンタマリンに不審なものを感じとる。

ポインターのエンジン部を壊され、モンキーランドに一泊することになったダンとアンヌだったが……ダンは大男に襲われ、気を失い、アンヌもまたモンキーランド内を調べているところを助手に見つかり、捕らえられてしまった。

アンヌは、真山博士と助手に脳波交換装置で猿人間にされてしまいそうになるが、同じ部屋に拘束されていた大男が鎖を引き千切り、真山博士と助手を襲った。そしてアンヌは、二人を気絶させた大男によって連れ去られそうになったが、意識を取り戻したダンによって救出された。

アンヌに川下りをして逃げるように言い、一人モンキーランドに残ったダンは、怪しいと睨んでいたゴールデンライオンタマリンと対峙するが、案の定、そのゴールデンライオンタマリンの正体は、全人類を猿人間化して支配しようと企むゴーロン星人だった。

川下りのためにアンヌが乗った船の漕ぎ手の一人になりすましていた大男は、執拗にアンヌを追い詰めるが、ダンとアンヌから定時連絡が入らないことを心配してウルトラ警備隊が救援に駆け付ける。そして、猿人間の姿となった大男はフルハシにウルトラガンで撃たれ、息絶えた。

ダンはウルトラセブンに変身し、正体を現したゴーロン星人を倒した。

ゴーロン星人に操られていた真山博士と助手は正気を取り戻し、モンキーランドは平和を取り戻した。

ウルトラセブン 第44話『恐怖の超猿人』の謎

ゴリーは脳波を脳波交換装置によって猿のものに変えられた猿人間だったのか?

『恐怖の超猿人』に登場するゴリーは、大男から猿のような姿に変わり、ゴリラ並みの怪力を発揮する猿人間でしたが、ゴーロン星人に操られていた助手は

「その男は人間の格好をした猿人間さ 体は人間だけれど脳波は猿のものと交換されているんだ この脳波交換装置によってね」

とアンヌに対して言っていました。

ゴリーには、脳波交換装置によって脳波を変えられた以外は、バイオテクノロジー的手法や外科手術(改造手術)などは行われていなかったということなのでしょうか?

脳波を猿のものに変えられただけで、姿が猿のように変化するようになったり、ゴリラ並みの怪力を発揮できるようになるなどとは、とても信じられませんが…。

『恐怖の超猿人』の「超猿人」とはゴリーのことだったのか? それともゴーロン星人のことだったのか?

第44話のサブタイトルは『恐怖の超猿人』ですが……この『恐怖の超猿人』の「超猿人」とは脳波を猿のものに変えられて猿人間にされてしまい、最後には射殺されてしまうゴリーのことだったのでしょうか?

それとも、まさに猿人といった姿をしていて、それに相応しい怪力でウルトラセブンを苦しめたゴーロン星人のことだったのでしょうか?

「超猿人」とは、いったいどちらのことだったのでしょうか?

ウルトラセブン 第44話『恐怖の超猿人』の謎への推察

脳波を猿のものに変えられた上でさらに肉体にも改造が施されていたのではないか…!?

いかに脳波交換装置が地球外テクノロジーの産物であっても脳波を猿のものに変えただけで人間が、ゴリラ並みの怪力を持つようになったり姿が猿のように変わるようになったりするとは、とても思えません。

ゴリーが脳波交換装置で脳波を猿のものに変えられていたのは確かであり、助手が言っていた事は事実なのでしょうが……ゴリーは脳波を猿のものに変えられた上でさらにバイオテクノロジー的手法か外科手術(改造手術)によって肉体にも改造を施されていたと考えるべきなのだろうと思います。

『恐怖の超猿人』のラスボスはゴーロン星人だが、物語の中心になっていたのはゴリーだから…

『恐怖の超猿人』の物語は、猿人間にされてしまった男=ゴリーとそのゴリーに惚れられてしまった女=アンヌを中心とした物語であり、ラスボスであるゴーロン星人は、物語の主役にはなっていなかったと思います。

したがって、『恐怖の超猿人』の「超猿人」とはゴーロン星人のことではなく、猿人間にされてしまった上に最後には死んでしまう哀れなゴリーのことだったのではないかと思います。

【2017年10月10日】

続けて 各話研究 第45話『円盤が来た』のページをご覧ください

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