第14話・第15話 ウルトラ警備隊西へ 前編・後編

ウルトラ警備隊西へ(前編)
ウルトラ警備隊西へ(前編)

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ストーリー

第14話 『ウルトラ警備隊西へ 前編』

外国人のみが狙われる連続殺人事件が起こる。実は殺害された外国人たちは地球防衛軍の科学者ばかりだった。

ワシントン基地がペダン星に観測ロケットを送り込んだ事が、ペダン星人に侵略行為と見做され、彼らが報復を開始したのだ。

ウルトら警備隊は「ワシントン基地の頭脳」と呼ばれる若き女性科学者ドロシー・アンダーソンの護衛に当たり、六甲・神戸へ赴く。

しかし、ドロシーはペダン星人が変身したニセモノで、本物のドロシーは日本へ来る途中でペダン星人に拉致されていた事が判明する。

ニセのドロシーから送られた情報を受けて、防衛会議に出席する科学者2名を乗せ、南極から日本に向かっていた原子力潜水艦アーサー号は、ペダン星人の操る4機の金属物体に襲撃され、沈められてしまった。

そして、その4機の金属物体が今度は六甲に現れ、合体し、スーパーロボットになった。ダンは、ウルトラセブンに変身し、スーパーロボットに立ち向かう。しかし、エメリウム光線アイスラッガーもロボットには全くダメージを与えなかった。

第15話 『ウルトラ警備隊西へ 後編』

スーパーロボットは一時撤退したが、ペダン星人の脅威が去ったわけではなく、非常警戒態勢は続いた。

ドロシーの姿をしたペダン星人がダンの前に姿を現し、ダン=ウルトラセブンとの話し合いが行われる。そして、ペダン星人と戦うための新兵器の開発を地球側が中止すればペダン星人も地球を立ち去るとの約束が交わされた。

しかし、ペダン星人から解放された本物のドロシーは完全に記憶を奪われていた。そして、ペダン星人は、ウルトラセブンとの約束を破り、地球に宇宙船団を呼び寄せ、さらにスーパーロボットに神戸港を襲わせる。

アンヌの尽力により記憶を取り戻したドロシーと土田博士によって地球防衛軍は新兵器ライトンR30を完成。

ウルトラセブンとウルトラ警備隊が力を合わせ、スーパーロボットにライトンR30を命中させるとロボットは大破。逃げ去ろうとして円盤で飛び立ったペダン星人もウルトラセブンのワイドショットで撃破された。

すると、宇宙船団は恐れをなし、ペダン星へ引き返していった。

ウルトラ警備隊西へ(後編)
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ウルトラセブン 第14話・第15話『ウルトラ警備隊西へ 前編・後編』の謎

観測ロケットを送り込まれなくてもペダン星人は地球を侵略しようとしたか?

ウルトラ警備隊西へ』に登場するペダン星人の地球への攻撃は、最初は報復だったものが途中から侵略へと切り替わったと言えます。

ペダン星人に地球を攻撃させる切っ掛けをつくってしまったのが地球側であることは間違いありませんが……もしも、地球側が観測ロケットを送り込むことがなかったら、ペダン星人が地球を侵略しようとする事はなかったでしょうか?

面子を潰されたダン

ペダン星人との約束を交わした後、ダンはテンションを非常に上げて自分がペダン星人と終戦の約束を取り付けた事をウルトラ警備隊の面々と土田博士に報告しますが、ダンの言葉を聞いても皆は喜びません。彼らはペダン星人がダンと交わした約束を守るとは思わなかったのです。

ダンはむきになって

「みんな何を疑ってるんだ まず相手を信じることです そうでなければ人間は永遠に平和をつかむことなんて出来っこないんだ」

と力説しますが……ペダン星人は約束を反故にし、攻撃をしてきます。

完全に面子を潰されたかたちになったダンですが……なぜダンは、あそこまで楽観的にペダン星人の言葉を信じる気になったのでしょうか?

ウルトラセブン 第14話・第15話『ウルトラ警備隊西へ 前編・後編』の謎への推察

「こんな美しい星は初めて見た 必ず手に入れてみせるぞ」と言っていたペダン星人

司令官らしきペダン星人は、部下が新兵器の開発を地球側にやめさせる約束を取り付けてきた事を知ると

「そうかよくやった この機に乗じて一気に地球を侵略するのだ こんな美しい星は初めて見た 必ず手に入れてみせるぞ」

と言っています。

この時の態度から判断して、おそらくペダン星人は、地球が観測ロケットをペダン星に送り込まなかったとしても、地球が美しい星である事に気づいていたら、侵略の魔の手を伸ばしてきたものと思われます。

ダン=ウルトラセブンは平和的解決に飢えていたのか!?

『ウルトラセブン』の基本的なストーリーは、地球侵略を企む宇宙人が現れ、ウルトラ警備隊が侵略阻止のために動き、ウルトラセブンとウルトラ警備隊が宇宙人を倒し、地球の平和が守られるというものですよね。

いつも戦って、相手を殲滅させることによって平和を守ってきたダン=ウルトラセブンが、珍しく話し合いによる平和的解決によって平和を守れた(と信じてしまった)ことによって、相手を殲滅させた時とは全く違う充足感・満足感を得ていたことは想像に難くありません。

それだけに約束を反故にしたペダン星人に対するウルトラセブンの怒りは凄まじかったものと推察されます。

大破したロボットから飛び立ち、逃げ去ろうろしたペダン星人の円盤にウルトラセブンが、自身最強の技であるワイドショットを放ったことが、セブンの怒りの凄まじさを証明していたのかもしれませんね。

※作品中でキングジョーという呼称は一度も使われない事に準じて、このページの文中ではペダン星人のスーパーロボットに対し、キングジョーという呼称は使いませんでした

続けて 各話研究16 第16話 『闇に光る目』のページをご覧ください

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