第26話 超兵器R1号

超兵器R1号
超兵器R1号

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ストーリー

地球防衛軍は新型水爆8000個分の威力を持つ惑星攻撃用超兵器R1号を完成させ、実験のためにシャール星座の第七惑星ギエロン星に向けて発射した。

ギエロン星は完全に吹き飛び、実験は成功したかに思われた。しかし、R1号の爆発と放射能によって怪物化したギエロン星の生物=ギエロン星獣が地球に飛来した。生物はいないと思われたギエロン星には生物がいたのだ。

ウルトラホーク3号に搭載した新型ミサイルによる攻撃でギエロン星獣の体はバラバラになり、全ては終わったと思われた。

しかし、夜になると、バラバラになっていた体が集結し、ギエロン星獣は復活した。放射能をまき散らしながら暴れ回るギエロン星獣の体はより強靭になっていて、ウルトラホーク1号、3号からのミサイル攻撃も効果はなかった。

ダンはウルトラセブンに変身し、ギエロン星獣に立ち向かうが、星獣はセブンのアイスラッガーさえも跳ね返してしまった。

それでも、セブンはギエロン星獣の片翼をもぎとり、手に持ったアイスラッガーで喉元を斬って、なんとか星獣を倒す。

超兵器の開発が必ずしも地球の平和を守ることにはならないことを悟ったタケナカ参謀は、R2号の製造を中止するよう提案するとダンに約束した。

ウルトラセブン 第26話『超兵器R1号』の謎

R2号でギエロン星獣を攻撃しようとする瀬川博士

再生したギエロン星獣が暴れ回っていた時に地球防衛国際委員会の瀬川博士と宇宙生物学の第一人者である前野博士が

瀬川:「この危機を救うものは超兵器R2号だけです」

前野:「でも もしもR2号を使ってさらに巨大な生物に変化したら」

瀬川:「前野君 このままでも東京は危険なのだ 私はR2号の破壊力に賭けてみたい」

といったやりとりをしていました。

R1号は新型水爆8000個分の威力があり、ギエロン星を完全に破壊してしまいましたが、R2号は、さらにその十数倍の威力を持っているのです。

そんな威力を持つ超兵器を東京近郊で使用しようと言い出す瀬川博士はどうかしているとしか思えません。

また、R2号を使った際に心配しているのが、日本列島が焦土になるとか地球そのものが壊れてしまうということではなく、ギエロン星獣がさらに巨大化することだという前野博士も瀬川博士と同様にどうかしているとしか思えません。

ギエロン星獣はなぜ地球にやって来たのか?

『超兵器R1号』を観た人のほとんどは、自分の星を破壊されたギエロン星獣は、その復讐のために地球に飛来し、暴れ回ったと解釈しているのではないかと想いますが、本当にそうだったのでしょうか?

地球にやって来たのが知的な生物=ギエロン星人だったら、それで納得するのですが……実際に地球にやって来たギエロン星獣は、知的な生物ではありません。

ギエロン星が爆発したのが、他星が発射した兵器のためだったこと、その兵器を発射したのが地球だったことなどが理解できたはずはないと思うのですが……それでもギエロン星獣が地球にやって来たのはなぜだったのでしょうか?

ウルトラセブン 第26話『超兵器R1号』の謎への推察

瀬川博士も前野博士も気が動転して正常な判断力を失っていたのか!?

瀬川博士も前野博士も自分たちが行った超兵器の実験が、ギエロン星獣の飛来という事態を招いたことで気が動転し、正常な判断力を失ってしまっていたのではないでしょうか。

そうとでも考えなければ、新型水爆の8000倍の威力を持つR1号のさらに十数倍の威力を持つR2号を東京近郊で使用しようと言い出したことを説明することはできないと思います。

なにしろ、瀬川博士の言うようにギエロン星獣によって東京が危険に晒されていたのは事実ですが、瀬川博士が言うようにR2号を東京近郊で使用したりしていたら、東京はもちろん地球そのものが滅んでしまったでしょうからね。

たまたまやって来たのが地球だったのか?

もちろんギエロン星獣が地球にやって来なければ『ウルトラセブン』の物語が成立しませんから、ギエロン星獣の地球飛来には作劇的な必要性があったことは理解しています。

しかし、それはそれとして置いておいて『ウルトラセブン』作品世界内だけで考えると……やはりギエロン星獣が自分の星を破壊したのが地球人だと知っていて地球にやって来たとは思えません。

とはいえ、地球への飛来が全くの偶然ということで片づけてしまうのもどうかと思いますので……ギエロン星獣は生物の本能によって自らの敵を感じとり、その本能に従って、地球に飛来したのではないかと推察しておきます。

続けて各話研究 第27話『サイボーグ作戦』のページをご覧ください

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