ソガは「ダンは死んで帰っていくんだろうか」となぜ思ったのか?

史上最大の侵略(後編)
史上最大の侵略(後編)

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最後の戦いを終えたセブンが飛び去って行くのを見送りながらソガは…

最終回(第49話)『史上最大の侵略 後編』でパンドンを倒したウルトラセブンが飛び立ち、地球から去っていくのを見送りながら、ダンがウルトラセブンだったことを知ったソガ

「ダンは死んで帰っていくんだろうか もし そうならダンを殺したのは俺たち地球人だ ヤツは傷ついた体で最後の最後まで人類のために戦ってくれたんだ ダンを殺したのは俺たちなんだ あんないいヤツを」

と言っていました。

ウルトラセブンは死んだわけではなく、M78星雲の自分の星に帰って行ったのにソガはなぜ「ダンは死んで帰っていくんだろうか」と思ったのでしょうか?

ダンを「傷ついた体」にしてしまったのは自分たちというソガの自責の念からか!?

ウルトラ警備隊の隊員たちとクラタはアンヌの言葉によってダンがウルトラセブンであったこと、そして、セブンがもう自分の星に帰らなければならないことを知ったわけですが、この時のアンヌの言葉は

「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ M78星雲から地球を守るために遣わされた平和の使者で自分を犠牲にしてまで この地球のために戦っているんだわ でも、もうこれが最後の戦いよ ダンは自分の星に帰らなければならないの」

というもので、ダン=セブンが侵略者たちとの戦いで傷つき、弱ってしまったために自分の星に帰らなければならなくなったという事をハッキリ語ってはいませんでした。

それでも、ダンが傷つき、体調を悪くしていたことを知っていたウルトラ警備隊の隊員たちは、このアンヌの言葉を聞いただけで

●ダン=セブンが侵略者たちとの激しい戦いでのダメージの蓄積によって体調を悪くしていたこと

●そのために自分の星に帰らなければならなくなったこと

を悟っていたのでしょう。

パンドンと戦うダン=セブンを援護し、地球を人類自らの手で守り抜くためにウルトラホークを操縦しながらキリヤマが

「体の具合が悪ければ悪いと なぜハッキリ言ってくれなかった」

と言っていたくらいですから、それは間違いないはずです。

それにしてもダン=セブンが体が傷ついてしまったために地球を離れ、M78星雲に帰ることを「ダンは死んで帰っていく」と捉えるというのは……かなりネガティブな捉え方であることは否めません。

ソガがダン=セブンのM78星雲への帰還をそこまでネガティブな捉え方をしたのは、自分たちがダンを「傷ついた体」にさせてしまったという自責の念を抱いたためだったのでしょうね。

ソガ以外のウルトラ警備隊の隊員たちもダンを「傷ついた体」にしてしまった自責の念を抱いていた!?

「ダンを殺したのは俺たち地球人だ」「ダンを殺したのは俺たちなんだ」と語っていたソガだけではなく、おそらくキリヤマ、フルハシ、アマギ、そしてアンヌもソガと同じようにダンを「傷ついた体」にさせてしまったことへの自責の念は抱いていたのではないでしょうか。

しかし、自責の念は抱いても、それ以上にそこまで自分を犠牲にして戦ってくれたダンに対して感謝し、ダンとともに戦えたことを誇りにも思っていたからこそフルハシは

「そんなバカな ダンが死んでたまるか ダンは生きている きっと生きているんだ 遠い宇宙から俺たちの地球を見守ってくれるさ そして また元気な姿で帰ってくる」

と言っていたのでしょうし、アンヌもそれを聞いてうなずいていたのでしょう。

【2018年1月11日】

続けて 地球防衛軍とウルトラ警備隊13『ウルトラ警備隊が6人になったのはセブンを7番目にするため!?』のページをご覧ください

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