ウルトラ警備隊の隊員服が地味な色合いになった理由

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微妙で地味な色合いのウルトラ警備隊の隊員服

誰が見ても青、誰が見ても赤というハッキリとした色のモノがたくさんあります。たとえばウルトラセブンの体の色なんかはそうですよね。

「ウルトラセブンの体は何色か?」と訊かれたら、100人中100人が「赤」と答えるはずです。

その一方で同じモノを見ても、その色のことを、ある人は青と言い、ある人は藍色と言い、さらにある人は黒と言うというような微妙な色のモノも世の中にはイッパイありますよね。

ウルトラ警備隊の制服も実に微妙な色をしていますよね。あの制服の色のことをブルーと言う人もいますし、グレーと言う人もいますし、ブルーグレーと言う人もいます。

まあ……それも当然ですよね。実際、ウルトラ警備隊の制服の色はブルーともグレーともブルーグレーとも言える実に微妙な色をしていますからね。

ハッキリしたオレンジ色だった科学特捜隊の隊員服からウルトラ警備隊の隊員服が一気に地味な色合いになった理由

『ウルトラマン』の科学特捜隊の隊員服はハッキリとしたオレンジ色という実に鮮やかな色でした。(他にブルーのブレザーもありましたけれども)

その鮮やかなオレンジ色だった科学特捜隊の隊員服から一気に『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊の隊員服がブルーともグレーとも言えるような微妙で地味な色合いになったのは、なぜだったのでしょうか?

ウルトラ警備隊の隊員服が地味な色合いとなる大きなきっかけになったのはキリヤマ隊長役の中山昭二さんの意向だったという話はかなりよく知られていますから、コアのファンの方にはご存知の方が多いでしょうね。

隊長役のオファーを受けた中山さんは、科学特捜隊の隊員服があまりにも鮮やかなオレンジ色だったことを知っていて(中山さんは『ウルトラマン』第31話に出演しておられましたしね)それと同じような色の隊員服を着るのは恥ずかしいからイヤだとお考えだったようです。

それで、隊員服の色を着ていて恥ずかしくないようなものにしてくれさえすえすれば出演してもいいという意向を中山さんが伝えると、円谷プロとTBSがそれに応じ、その結果、ウルトラ警備隊の隊員服はあのような地味な色合いとなったと言われていますね。

御大・円谷英二氏はウルトラ警備隊の隊員服の地味な色合いが気に入らなかったようだが…

科学特捜隊の隊員服が鮮やかなオレンジ色となったのは、フィルムに映った時に最も映える色がオレンジ色だと考える御大・円谷英二氏の意向を反映してだったと言われています。

で…そんな考えを持つ円谷英二氏は、地味な色合いのウルトラ警備隊の隊員服がお気に入りではなかったようですね。

しかし……ウルトラ警備隊の隊員服の色合いは悪く言えば確かに「地味」ということになりますが、科学特捜隊の隊員服に比べてずっと都会的で洗練されていたとも言えます。

そして、その都会的で洗練された色合いが『ウルトラセブン』という作品のカラーには実にマッチしていたのではないかと思います。

また、ブルーともグレーとも言える、あの隊員服の色合いは、ウルトラ警備隊の隊員たちが乗り込むウルトラホークやポインターのシルバーとも相性がいい同系色でもありましたよね。

【2018年3月1日】

続けて地球防衛軍とウルトラ警備隊18『ウルトラ警備隊で最も私的な部分が描かれなかったキリヤマ隊長』のページをご覧ください

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